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「お前…文月のこと好きだろ？」
６月の梅雨時期に入り、部活もろくにできなくする雨が、学校の帰り道にある喫茶店の窓ガラスにビタビタとあたっている。
今日の部活はミーティングだけだったので、悠真と二人で行きつけの喫茶店に入って、スコアとメンバー見直しをしているときだった。
真剣な話があると言われ、やっていた作業を中断し珈琲を口に持って行ったときに悠真が言ったセリフだった。
「は？」
「もう一度言う…お前、文月のこと好きだろ？」
訂正も何もされていないその言葉は、微かに太陽を動揺させた。
「…好きだろ？」
「…」
わかって聞いているのか、それとも確認で聞いているのかわからなかったが太陽は悠真に向かってため息をついた。
「…嫌いだよ」
「好きだね？」
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