夏はまだ

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「ァハハハハ」 まだジンジンする頭を撫でると、隣から笑い声が聞こえた。 笑い声の主はわかっている、だからイラっとして先生と反対方向にいるそいつを睨んだ。 睨んでるのに気づいたそいつは、俺を無視して先生に言った。 「だめですよ井野っち!バカ叩いたらさらにバカになっちゃうじゃないですか!」 また笑い始めてるコイツの名前は 文月 夏樹(フヅキ ナツキ)… 俺の幼なじみにしてライバル、家も席も隣である。 「うっせー!バカって言うな!」 「バカにバカって言って何が悪いのよバーカ」 「お前の方がバカだろ!」 「まだテストの事言ってんの?バッカみたい!」 「バカとなんだ!お前より合計点数俺の方が高かったじゃねぇか!」 「たった1点でしょ?小さい男ね、いつまで引きずる気?」 「うっせー!お前ろくに英語できないくせに威張ってんじゃねー」 「威張ってなんかいないわよ!それに私は日本人なんだから英語なんてどうでもいいの!」 「よくねーよ!それにお前、井野っちの前でよくそれ言えるな!」 ※井野っちは英語の先生 「井野っちは英語よりどーでもいいわ!」 「英語はどうでもよくないだろ!」 二人の会話を聞かされている生徒全員が「井野っちは?」っと意見がまとまった突っ込みを入れた。 井野先生は「どうでもいい」と言われたショックで固まっていた。 まだ喧嘩は続いた。
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