5/6
1076人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
どう言うこと…? 極度の緊張のせいで、意味が理解出来なかった。 すると急に目の前が真っ暗になって、フワッと左之助さんの香りに包まれる。 あ…抱き締められてるんだ。でも、何で…? 原「……俺も好きだ」 更に強く抱き締められると、耳元で囁かれる。 左之助さんのハスキーで低く、男らしい声が耳元で聞こえるせいで、胸の高鳴りが一層激しくなる。 原「俺も美緒が好きだ。俺から言うつもりだったが…先越されちまったな」 少し身体を離すと、あたしの顎をクイッと持ち上げて目線を合わせ、フッと微笑みながら言う。 原「傍に、いてくれるか?」 「………っ」 あたしは想いが通じ逢った事に嬉しくなり、涙を溢しながら左之助さんの問い掛けに何度も何度も頷いた。 原「もう、1人にはしねぇから。ずっと、俺が美緒を守って行くからな」 「……っ、うんっ!」 後から後から涙が溢れてきて止まらない。 そのせいで、ちゃんと答えたいのに頷く事しか出来ない。 原「泣かせる様な事はしねぇつもりだったが…早速泣かせちまったな」 左之助さんは優しく微笑みながら親指で涙を拭ってくれた。 .
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!