『依頼』 伊月Ⅰ

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  思う事はそれだけではない。 むしろ、過去の愁いよりも今は現在の問題に悩むべきなのだ。 そう、たった一人の血縁にしてたった一人の妹――七美の喘息の具合が心配だった。 もともと軽度の喘息持ちだったのが、最近はとんと薬が手放せないほど、突発的頻発になったと言う。 最近、近くに幹線道路がひかれた影響か、それとも心労か、はたまた天性のものなのか。 原因はまったくもって不明である。
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