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次の瞬間には、噛み付くような口づけ。
重なる唇。
「……ふ……んんッ」
押し避けようとしても、びくともしない身体。
頭を抱き寄せられ、固定されて逃れようにも逃れられない。
入り込む舌は好き勝手に動いて、咥内を犯していく。
「…んぁ……はッ…」
ようやく開放された時には、絡めとられていた舌がジンジンと痺れて熱を持っていた。
熱を含んだ瞳とぶつかる。
「…やっとキス出来た」
満足そうに笑う顔。
カッと熱くなる頬。
「なぁ…チャンミ…もう許して?」
額をくっつけたまま、
低い声が耳をくすぐる。
「………嫌……です…」
「チャンミぃ(泣)」
「…キス…だけで、許されると思ってるんですか…?」
シャワーの熱なのか。
キスで齎された熱なのか。
分からないくらい火照る身体の奥底。
一瞬、驚いた様に見開いた瞳。
すぐに崩れたその表情と、僕だけに向けられたはにかんだような、柔らかな笑みで。
「………あぁ。なるほど。確かに」
その首筋に腕を回し、久しぶりに触れる温もり。
ゆっくりと床に押し倒され、
背中に伝わる床の冷たさ。
エアコンでは制御出来ない熱に包まれた。
-END-
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