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「あ゙ぁ゙あぁぁぁあ~ッ!!!!!!」
の、飲んじゃった!?
「っぷはぁッ!生き返ったぁー」
綺麗サッパリからっぽになったペットボトル。
「ん?どうしたですかー?ユノヒョン?」
ケロっとした顔で、笑うシア。
………言えない。
絶対に言えないッ!!
まさか薬が盛ってあるなんて…ッ!!
…………アレ?
「…シア?なんとも無いか??」
「??何がですかー??変なユノヒョン」
そのままスタスタと歩いて行ってしまった。
もしかして、
足りなかったのか?
でも“二滴で胸騒ぎ♥”って書いてあったよな?
“即効性”とも?
ポケットに忍ばせておいたボトルを取り出す。
「……足りない…かぁ」
ボトルを降ると、中の液がチャポンと揺れた。
「……ヒョン??」
ドッキーーンッ!!!
「ッ!?ちゃ、チャンミ?!」
肩をポンと叩かれて、派手に身体を強張らせた。
チャンミが不思議そうな顔をして見つめて来る。
「どうしたんですか、ユノヒョン。こんな所で」
確かに。
廊下のど真ん中で立ち尽くしてれば、誰だって不審がる。
俺は慌てて手をポケットに突っ込んで、手の中にあるものを隠した。
「い、いやッそのッ別に」
「変なヒョンですね。てか暇ならコーヒーを入れてきてくれませんか?」
ニッコリと笑ったチャンミ。
くッ…ダメだ…この笑顔…。
「あ、あぁ、解った。部屋に持って行けば良いのか?」
「えぇ。お願いします」
踵を返して部屋に戻っていく後ろ姿を見送って、
俺は突然に舞い込んできたチャンスに内心ガッツポーズ。
コーヒーに混ぜられるッッ!!
すぐにキッチンへと向かい、チャンミ専用カップへとコーヒーを入れる。
そして。
「(ごめんッッチャンミッ!!)」
ボトルに残っていた液体を、全てカップの中へと注ぎ込んだ。
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