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「似合うじゃん、それ」
「…そ、そかな?」
雑誌の撮影用に、ほんの少しかけたパーマ。
クシュクシュとした感じが、個人的にも結構気に入ってたりするんだけど。
やっぱりユノからゆわれるとなんか…凄い嬉しい。
そして照れる。
優しい笑みを浮かべながら、
オレの髪に触れる、ほんの少し神経質な手。
別に初めてじゃないのに、
思わずドキドキ。
髪に触れてもらえるだけで、
何でこんなに嬉しくなるんだろ。
「うん。いつものストレートも良いけど。可愛いよ」
「お、男に可愛いって…」
思わずツッコミを入れてしまったけど…。
どうしよう。
嬉しくて、ニヤケてしまう。
「…エヘヘ…」
照れ隠しに笑うと、
ユノが一瞬、目を見開いて、
今度はユノが照れた様な笑みを浮かべた。
「…ジェジュ……可愛すぎ」
そっと頭を抱き寄せられ、
そのまま優しいキスが唇に落ちてきた。
「……ッ!ゆ、ユノッ」
カッと熱くなる頬。
きっと紅くなってる。
「…可愛いけど…この髪型はもう禁止な」
「な、何で??」
「可愛すぎて、誰かに取られたら心配だから」
言いながら、静かにベッドへと押し倒された。
見上げるユノの瞳は真剣。
それが可笑しくて、また笑みがこぼれる。
「取られる訳無いじゃん」
だって…
「…絶対?」
「うん…絶対」
こんなにもユノに夢中になってるんだから。
ユノの首元を引き寄せて、オレからキスする。
それはまるで、
甘い痺れを伴う媚薬。
抜け出せないほどに、
身体に染み込んで、溺れていく。
-END-
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