プロローグ

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「交換条件は成立したな。」 女性は朱鷺の近くにいき頭に手をかざして念じた。 すると今まで血色の悪かった顔にみるみる生気が溢れてきた。 「はい。これで大丈夫。君はもう手当してあるから立てるよ。」 更家はその時始めて体の痛みが消えている事に気付いた。 「あんた何者だよ?」 「ん~あたしは飢えた魔術士ってところかな。」 「なんだそりゃ。」 「あたしは腹が減ってるの。願いその一、あなたの手料理を食べさせろ。」 「まぁそれくらいなら…」 「やたっ!決まりよ。さぁ行くぞ~」 女性は更家の手をつかみ歩こうとした。 「朱鷺はどうすんだよ!?」 「ほっとけば大丈夫よ。」 「えー」
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