おはよう世界

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鬱蒼と繁る森の奥に、その邸はあった。 赤レンガの門には沢山の草花が美しく覆われ、中央には噴水。 まるでどこか遠い童話の世界の中のような豪邸。 こんな場所が日本にあることを「ナナミ」は初めて知った。 柔らかな日差しが降り注ぎ、毛並みの良いラッシー犬がすやすやと眠っている。 この場所にいれば、外観の事件も政治も災害も。 何が起きても無関係なのだとその寝顔から伺えた。
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