ープロローグー

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春になり、桜がまう頃、私こと神崎 士郎(カンザキ シロウ)は、長い長い坂道を登っていた。 「ほんっとに長いわね、この坂道どうにかして下りにできないかしら?」 隣で無茶苦茶なことを言ってやがるのは、俺の幼なじみの平井 明日香(ヒライ アスカ)。髪は腰まであるロングを後ろで結っている。わかりやすく言うとポニーテールだな。身長は160センチ前後で、顔もかなり整っていて人形のようだ。俗に言う美少女ってやつか。 あれはDくらいじゃないか?出るとこは出て、引っ込むところは引っ込む。ファッション雑誌のモデルになれるんじゃないかってくらいのスタイルだ。性格があれじゃなければ最高なんだけどな。 ここら辺で俺達の通っている高校を紹介しておこうか。 高校の名前は白刃(ハクジン)高校、すんげー大層な名前だが、県内でも中の中程度のごく普通の県立高校だ。この高校を選んだ理由も家から近かったからだしな。 全生徒数は約720人、1クラス30人で1学年8クラスある。ほんとーに普通の学校だ。 ところが隣の幼なじみ様は、中学3年間テストで1位以外を取ったことがないほどの秀才で、県内トップの私立高校からも推薦が来ていたらしい。 何でこんな名前だけ立派なごく普通の高校に来たのだろうか。 前に聞いたことがあったのだが、顔を真っ赤にしながら殺劇○荒拳を繰り出す明日香に手も足も出ず、それをまともに食らった俺は2~3日気絶させられていたらしい。明日香・・・恐ろしい子・・・!
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