序章

2/3
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
崖の上に大きな岩があった。 その石の周りには二十人ぐらいの男達が崖からその岩を落とそうとしている。 「おい!もっと力入れろ!」 そのリーダーと思われる、額に青い鉢巻を巻いた男が叫ぶ。 「わーかってらぁ!」 「あいよ!」 空に響く同意の声。 「せぇー……のっ!」 下は海が広がっており、崖に波が打ち付けられている。 「よし!動いたぞ!もう一息だ!」 やがて岩は崖から落ち、海に沈んでいった。 「よーし!やっと終わったぜ……」 「ふぅー……疲れた……キンキンに冷えたビールでも飲みたいもんだ」 「早く帰ろうぜ、俺は風呂に入りてえよ」 「ああ確かに……おーい!お前ら!撤収だ!撤収ー!」 仲間の愚痴に同意した鉢巻の男は、大声を上げると男達は町へと帰っていった。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!