告白、そして勃発

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 心的ショックによる現在能力急降下中の耳で断片的にしか聞き取れなかった情報を繋ぎ合わせてみる。  うーん、つまり、恋のキューピットになれと。二人の仲を取り持てと。 「というわけで、竹下君、協力して!!」 「うーん……」  ひとつ、この女は勘違いしてる。俺と高津は仲良い、というより仲良くなった、のだ、ここ最近の話だ。だから高津の性格を知り尽くしているわけじゃなく、あくまでも俺が持ちうる情報は一月分ほどしかない。 「上手く取り持てる可能性は低いけど……」  というより零に近いね。 「最近いっつも一緒にいるんでしょ?だったら私のことを自然と紹介してくれれば、後はある程度自分でイケるからさ、そのフォローをしてくれればいいよ、ね?お願い!!こんな今を時めき恋にトキメくピチピチJKがお願いしてるんだからさ、ね?」  上目づかいでこちらに懇願してくる。彼女の身長が低いせいもあるが。 つーか何が今をときめくだ、ピチピチJKとかまるで援交してる女子高生がおっさんに向かって自分を宣伝してるみたいだなおい。 「んまあ、それだったらいいかな……一応善処するけど、期待しないでね」
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