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従ってリオの肩が上がる瞬間が攻撃に出る合図となる。
「勇猛なるレディよ、そなたの眼差しはなにを映し、なにを想う?」
リオの言葉尻、ミラは跳んだ。タイミングはこれでよいというほどに完璧だった。
ケスタの保養所で出会ったしがない農奴の青年、それがリオの問への答え。
幼い頃より一つ目の妖怪とさげすまれ、腫れ物に触れるような扱いをうけてきたミラ。そんな彼女を唯一彼だけはほほえみとともに受け入れた。
みにくい左目にそっと触れ、ただ美しいといってくれた。彼の指は温かくてやけどしてしまいそうだった。
「この眼にあの人の温もりを失わない限り私は、……私は――!!」
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