親衛隊隊長様

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何で俺が親衛隊隊長なんてものをやってるかっつーと… 「隊長!!おはようございます!!」 説明してるんだから黙ろうか…。と言おうと思ったが、何とか我慢し、声のした方へ振り向いた。 「おはよぉ。」 俺はニッコリと擬音が出るんじゃないかと思うくらいの満面の笑みで言う。 …………………。 いつやってもキモい。 何この喋り方。有り得ない。 だけど、隊長と言うキャラの為には必要なんです。 「おはようございます!!朝から隊長に会えるなんて、俺ついてます!!」 「ふふっ、元気だね~。」 笑いながら頭を撫でると、後輩の顔は見る見るうちに真っ赤になった。 「途中まで一緒に行こっかぁ?」 「はい!!」 本当に嬉しそうに言うんだから。 何でこんな子が、あんなクソ野郎の親衛隊になんか入ってるんだか…。 慕うところ何てないと思うんだけどなー。 「あの……隊長………。」 「どうしたのぉ?」 「編入生の事なんですが…。」 奴の事か…。 「アレがどうしたの~?」 「忠告したにも関わらず、生徒会の皆様から離れないらしいんです…。隊員から不満が凄くて、早めに何とかしないと大変な事になるかもしれません。」 「そっかぁ…。」 ぶっちゃけどうでも良い。 どうでも良いが、何とかしないと…。 「う~ん…。今日の放課後、会議開くから来るようにって1年生に伝えてもらっていい~?」 「はい!!」 「宜しく~。あっ、報告ありがとねぇ?凄く助かっちゃった。」 「いえ、お役にたてて嬉しいです!!」 「それじゃあ、また放課後に~。ばいば~い。」 「はい、失礼します。」 俺は去る後輩の後ろ姿を見送ると、教室へ向かった。 教室のドアを開けると、クラスメイトから声をかけられる。それを適当にあしらうと自分の席へとついた。 同室者兼クラスメイトの席を見る。 まだ来ていないようだ。 あいつ何処行ってんだ? まぁ、別にどうでも良いか…。 その内来んだろ。 来る間に色々と説明でもしましょうか…。 俺が親衛隊になった理由と、後輩が言っていた“奴”について…。
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