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なんとか病院についた。 ゆうはとても歩けそうにもない。 毛布をしっかり体に巻いて、抱いて病院に入った。 いつもかかりつけの病院。 ぼくもなおもお世話になった。 両親がいない僕らを何かと気遣ってくれ、治療費をいつも免除してくれていた。 受付につくと、ゆうを見たお姉さんはびっくりしたようだった。 すぐに診察室へと通された。 ゆうを連れていく。 座るのも難しそうだったから抱っこしたまま診察を受けた。 先)「ゆうくん、頭いたい?」 先生の質問にわずかにうなづくゆう。 先生は眉間にシワを寄せて何か考えてるようだった。 先)「たけちゃん、ちょっとゆうくんベッドにおろしてくれる?」 そっとゆうをベッドに下ろした。 先生は聴診器をゆうのいたるところにあてて調べてる。 その時、ゆうの手が小刻みに震えだした。 た)「ゆう!!」 たけしが叫んだのと同時に先生も叫んだ。 先)「救急車を!!!」 たけしは先生から大学病院への紹介状を渡された。 先)「私の友人だよ。これを渡して。」 た)「はい。」 たけしは恐る恐る開いた。 脳腫瘍の疑い有り あ… 息を呑んだ。
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