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2時間ばかり経っただろうか…
酸素マスクをつけて、腕には点滴も刺されてゆうは出てきた。
た)「ゆう!!」
先)「大丈夫ですよ。薬で眠ってるだけですから。お兄さん、ちょっといいですか?」
先生に小さな部屋に案内された。
先)「こちらにおかけ下さい。」
座らされた椅子の冷たさにひんやりとする。
先生の口からどんな言葉が出て来るのか…
不安でたまらない…
先)「お兄さん、ゆうさんは、脳に腫瘍があります。」
た)「……」
言葉は出てこなかった。
これ以上聞きたくない…
でも聞かなきゃ…
先)「ゆうさんの腫瘍は手術のできない所にあります。しかも悪性です。」
ほら、やっぱり…
母さんを奪った病気はゆうも奪うというの?
先)「どなたかご親族の中にガンの方はいらっしゃいますか?」
た)「…母です。脳腫瘍でした…」
先生はそれを聞いて一言
遺伝の可能性が高いです
とうとう…
目の前が真っ暗になった。
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