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いずれ目を覚ますゆうになんて言えばいいのか分かんなかった。
嘘をつく…
いや、それはダメだ。
突き通せるはずがない…
いろいろと思案を巡らせていると、握っていたゆうの手が動いた。
た)「ゆう!!」
呼び掛けるとゆっくりとゆうは目を開けた。
ゆ)「に…ちゃん…」
微かにだけどはっきり聞こえたゆうの声。
た)「なお、ナースコール押して。」
ゆうの担当の先生が部屋に入ってきた。
イケメンで爽やかな先生だ。
先)「ゆうくん、気分はどうかな?」
ゆ)「だいじょ…ぶ…です」
入院なんてしたことないからすっかり怯えてる…
先)「私は、ゆうくんを担当することになりました、崎本と言います。」
ゆ)「たんとう?えっ!オイラ病気なの?」
不安でいっぱいの目を向けるゆうをまっすぐに見れなかった。
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