#1.俺とアイツ───北村匡哉

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9月4日。 今日は、俺の通う中学校の始業式だ。 俺 北村匡哉[キタムラ・マサヤ]は、いつもと同じように起き、いつもと同じように朝食を頂き、いつもと同じように母に見送られながら家を出た。 ───今日から新学期か。また学校か。 とかなんとか、ごく当たり前のことを考えながら歩いた。嬉しいような、悲しいような。 俺の1年C組には面白い奴らがたくさんいた。 小学校からの親友、守口貴志[モリグチ・タカシ]。こいつは一学期末テストの成績が学年一位だった。 次に、幼稚園からの幼なじみ、窪塚憲司[クボヅカ・ケンジ]。貴志と1、2を争う頭の良さだ。 とまぁ省略するが(他にも腐るほどいる)、俺のクラスは珍しく中学校生活一年目のわりには最高だったのだ。
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