Soliloquy

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■■■■■■ お払い ■■■■■■ ある女がおかしな行動を取るようになった。 裸で出歩いたり物を壊したり。 声まで代わってしまった。 心配した家族は病院へと連れて行くが原因はわからない。 そこでお寺に相談してみる事になった。 住職は女をひとめ見るなり表情を曇らす。 「水子霊です。かなり強い念を感じます」 住職はすぐさま三人の霊能者を呼び寄せた。 伸ばし放題の髭や髪、 うす汚れた身なり、 飾りのついた錫杖。 三人それぞれが屈強な精神力を感じさせる。 父母との挨拶もそこそこに離れでお払いが始まった。 三人で女を囲むように座し、激しい経文を唱える。 すると女は聞いた事も無いような声で唸り初めた。 みなさんは見ない方が良い、父母は住職に促され本堂で待つ事になった。 何時間くらいたっただろうか。 離れの方が不意に静かになった。 住職は急いで様子を見に行った。 父母は固唾を飲んで待ち続ける。 しばらくすると女が泣きながら駆け込んできた。 間違い無く以前に戻っていた。 抱き合い泣き崩れる親子。 遅れて住職も戻って来た。 「除霊は成功しました。娘さんはもう大丈夫です」 しかし顔色は真っ青だ。 「どうかなさったんですか?」 母が尋ねる。 「こんな物が娘さんから…」 住職の手には血に染まった小さな爪がひとつ。 「それと…」 ウォアーーー! 突然離れの方から奇声が聞こえてきた。 「霊能者はみな発狂してしまいました」
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