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「う~…あうぅう…」
「ごめんね…ごめんね、ラルク…」
暴力をふるわれているうちに、マキは自分のせいだ、と自分を責めるようになりました。
この子が喋れないのは、自分が丈夫な子に産ませられなかったせいだ、と責めました。
「おい、早く飯を準備しろ」
「分かりました…」
フラフラと立ち上がるマキを、夫は蹴りました。
マキが倒れると、見下した目で
「ったく、使えねぇ奴だな」
以前の優しい夫の面影はありません。
しかし、最愛の夫だったから、マキはきっと夫がもとに戻ると信じて、必死に耐え続けました。
そして、夫は戻る前に、死んでしまいました。
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