第五章 鬼の解放

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   いや、凹凸等と言う生易しい物では無いかもしれない。  深い場所なら子供の背丈以上に抉られ、洋輔を中心として相撲の土俵以上の面積が、平地と呼べなくなっている。  それこそ、これから開拓する荒れ地のようだ。 「これならば、容易には動けまい」 「思った以上に利口だね。それとも、戦士の本能からこうしたのかな」 「小僧が、戯れ事を。それとも、我らを挑発してるつもりか?」  図星だった。  現在、洋輔の立っているタタミ半畳分以外は、荒れ地のようになり下手に動けば、足を取られて絶対領域を維持できない。  鬼は、その隙を狙い攻撃するつもりだろう。  だから洋輔は、鬼達を挑発し攻撃をさせようとしたが、ものの見事に見破られてしまった。  絶対領域は、ただの防御壁となった。 「仕方ない、このまま睨み合ってても何もならないしな」  そう言った洋輔は左手で握っている鎌を振るい、真空波を放ち鬼の隙を作ろうとした。  だが、鎌の作り出す真空波は鬼に効かない。  金棒や鎧が、あっさりそれを弾き返す。
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