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だが、そこに勝機はあった。
攻撃を仕掛けた鬼は、降り注ぐ巨大な岩から逃げられないように、牽制の意味で距離を詰めたのだろうが、その距離は洋輔の間合いだった。
絶対領域を維持したまま、鬼に飛び込むようにぶつかる。
「何だとっ」
鬼は、その言葉を最後に領域の力をまともに喰らい、後方に吹き飛ばされて戦闘不能となった。
その時、岩が着地する。
轟音と共に周囲に衝撃波が伝わるが、洋輔と鬼の間に落ちた為に互いの姿を隠す。
「ここで、決めなきゃ」
この瞬間を千載一遇のチャンスと判断し、一旦絶対領域を解いて岩の上に駆け上がると、鬼の姿を確認し再度分銅を旋回させる。
そして、絶対領域を発生させ飛び降りた。
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