父、重道の六月二十四日

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そこからちょくちょく家でその雑誌を見かけるようになったが、もう聞く事もしなかった。 聞くような事でもないと思っていた。 そこから三ヶ月くらい経っただろうか、ある日慶美が言った。 「前に家に置いてあった雑誌、覚えてる? wake up!って雑誌なんだけど。 ほら、これ」 慶美が差し出した雑誌を、初めて手に取った。 wake up!と書かれた表紙。 サブタイトルとして、新しい世界だか何か書かれていたが興味がない。 俺はそのまま慶美に返した。
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