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「七海ーっ…七海!!」
名前を呼ばれ、現実に戻される。
「えぃっ?…あっはい!!」
「何ボォっとつっ立ってんだ早く窓閉めろーい。」
「あっはい」
ずっと立ってたと思うと恥ずかしいくなってきた…
イスに座ると、さっき手に取っていた花びらが視界に入る。
淡い桜色、綺麗な輪郭。
彼のハチミツ色が頭を過る。
―キーンコーンカーンコーン―
「何持ってんの?」
帰り際、奈魅が訪ねてきた。
「えっ?花びら」
「いや見ればわかるから…なんで?」
何持ってんの?って聞いたのはそっちじゃん。
花びらって答えるのが普通だよ
と答えようとすると
「珠亜って不思議な所あるよねー」
と言われる。
「…んーっ」
特に思い当たるのは無いなあ
「ほら!!今の反応!!」
「ん?」
「あー珠亜見てると切りがないわ」
「はい?」
「てか帰ろー?」
「帰る帰るっ」
珍しい…
今日わ私の家寄らないんだ
なんて言うと来るに違いない
うん、言うの止めよう。
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