3.乙女の表情

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「奈魅。」 その声に気がついて教室のドアに目をやると… 「あっ愼!」 奈魅の彼氏が立っていた。 飛ぶように行く奈魅は、先程とは違う 私に言ったように顔真っ赤。 奈魅だって真っ赤じゃない と後で言ってやろうなんて考えていたが、そんな考えも吹っ飛んだ。 お姉ちゃんのような奈魅の顔が乙女のようだった。 なんかベタだけど… 本当に物語のお姫様のような幸せそうな微笑み。 羨ましくなった。 と同士に私にもそんな日がくるのかな?と不安さえも出てきた。 待って… 私何考えてんの? 「珠亜ーっ?」 「あっはい」 「ごめんっお話終わったから」 「うんっ別にもっと話してて良 かったのに…」 「ありがとうね」 またその幸せな笑顔。
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