犯人探し

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「俺らに何ができるよ?せいぜいまとまって行動するくらいだろ。 大人に任せるしかないんだ」 昌樹はつまらなそうに言った。 「昌樹、お前悔しくないのか?」 京太が噛みついた。 「…悔しいに決まってるだろ。でも俺らにはできることなんてないんだよ」 「なんだよ、急に物分かりが良くなったな」 二人の間に緊張が走る。 「もう喧嘩なんか止めてよ。兄ちゃんも、京太も」 とうとう忍が泣き出してしまった。 京太はうんざりしたようにため息をついた。 「分かったよ。じゃあな」 京太は、さっさと部屋を出ていく。 僕も慌てて付いていく。 昌樹達の部屋を出て、僕らは一階へ降りていった。 ある部屋の襖が開いていて、僕は偶然部屋の内部が見えた。 そこには、昨日見た日本人形があった。 「き、京太。あの人形…」 僕は、京太の袖を引っ張った。 「あの人形がどうかしたのか?」 「お化け屋敷にあったやつだよ。覚えてないのか」 「さあ?俺しっかり見たわけじゃないから…昌樹が人形落とした後、昌樹をすぐ追いかけたから」 その時、背後に異様な気配を感じた。 僕は、なぜか振り向けなかった。
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