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僕らは、その後別れて家に帰った。
お土産として、焼きソバを持って買えれば、おじさんが喜んで食べてくれたのが嬉しかった。
その日は疲れていたので、僕らは昼寝したにも関わらずあっさりと眠りに付いた。
珍しく僕は、早朝に目が覚めた。
隣の京太はまだ寝ている。
僕は喉が渇いたので、階下へ麦茶を飲みにいった。
すると、台所にはおばさんの姿がなかった。
珍しいなと思いながら、僕は麦茶をコップに入れて、飲んでいた。
おばさんが、台所へ戻ってくる。
「あら、優くん、起きたの?」
おばさんの様子はどこか変だった。
「何かあったの?」
「…それがね。昨日の夜、昌樹くんたちが怪我したんだって。
変質者に追いかけられて、逃げる途中で転んでね…。
あんた達は、変な人に会わなかった?」
僕は、首を横に振る。
「そう。よかったわね。ああ、この事はあんまり言いふらしちゃ駄目よ。
まあこの町のことだからすぐ噂になるだろうけど」
「犯人は捕まったの?」
「まだみたい。犯人は変なおじさんらしいから、あんた達も気をつけるのよ。
優君は、しっかり者だけど京太はいい加減だから」
「また俺の悪口かよ~」
振り向くと、起きてすぐなのか、目をこすっている京太が立っていた。
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