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愛の存在
何が悲しくて泣いたか
それすらわからないくらい
幼いときの記憶
そうそれは確か
子宮の中
羊水に包まれふわふわ浮かぶ僕は
指をくわえて泣いていた
父と母の愛の結晶という存在
僕は二人を殺したい
愛を育んだ二人をぐちゃぐちゃに殺したい
僕としての存在をもって
感情なんて、どこにもない
ただ、僕としての存在をもって
あなたたちの生を絶ちたい
愛としての立場を捨てるために
僕は僕になる
僕になるために
人を愛するために
愛を育むために
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