星の妖精さん

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「だから、あんなにきれいなのね」 そんなみぃちゃんを見て、お母さんはにっこり笑って言いました。 「お天気のいい朝、葉っぱやお花に“朝つゆ”がつくのはね、妖精さん達が星みがきをしたときのお水なのよ」 みぃちゃんは、雲ひとつない青い空を見上げました。 「じゃあ今ごろは、妖精さん達は疲れて、おやすみなさいしているね」 みぃちゃんは、この空のずっとむこうで、お掃除に疲れて眠っている“星の妖精さん”を見た気がしました。 「さあ、みぃちゃん。ご飯にしましょう」 「は~い」 台所にきえたお母さんを追って、みぃちゃんはおうちの中へ入っていきました。 あさがおの花の上の朝つゆが、ちょっとだけまぶしい朝日をあびて、キラリと光りました。 今日もまた、暑くなりそうです。 おわり
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