三十四話~失うが愛の道しるべ

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  人が愛を口ずさむ 時に愛に見え隠れするものがあり 背中合わせの恐怖が人の心を貫く 恐怖は失うということ 人はわかりきった中で そいつらと向い合い 傷ついて歩こうとする 裏切り裏切られ 心を失う恐怖 朽ち果て朽ち果てられる 心を失う恐怖 そんなものを愛は連れてくる 傷つけ傷つけられ 心を失う恐怖 寂られ寂れながら 心を失う恐怖 そんなものを愛は連れてくる そんな辛いことさえ 本当はわかっていたと そうそれだけで 幸せも不幸せも 人はそれでも 何もかも失っても 愛に傷つき それでも 愛に向かい歩き始める 人はまた 愛に傷ついても 愛に向かい歩き始めようとする
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