二十四話~淋しさと恋

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  昨日一つの恋を 投げ捨てました 同じように一つ淋しさが 手に入りました とてもとても辛くなって ただ俯いてました 何を求めて 誰を求めて 僕の中の塊を 吐き出せぬまま 好きな気持ちと淋しい気持ち どこに境界線を引けばいい? 笑いながら それでも 笑いながら 涙を拭く手が止まらない ねぇ、もし 僕が生きていく中で 淋しさを取り除くことが 出来たなら 僕は恋をすることも 誰かを心から愛することも 出来なくなるのかな 楽しいと思うことさえ 本当は淋しさの前触れ 楽しいことは続かない 振り返る力さえ 本当はいらないのに 神様 わからなくなるんだ 忘れることは 幸せなの? 不幸なの? ここに生きている以上 忘れることも 忘れられないこともあるよね それでも ねぇ、もし 僕が生きていく中で 愛することを 取り除くことが 出来たなら 僕は淋しくなることも 誰かに縋ることも なくなるのかな ねぇ、もし 僕が生きていく中で 淋しさを取り除くことが 出来たなら 僕は恋をすることも 誰かを心から愛することも 出来なくなるのかな そんな無駄な思いを 抱きながら 僕は今も淋しさと恋を 手放せずにいる 手放せずに生きている
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