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side-RED
「バージニアさん大丈夫ですか?」
「ゴホッゴホッ・・・大丈夫じゃよ」
良かった良かった
なんてったって昨晩起きた地震のせいで
俺の住む村はボロボロになっちゃったから
若い俺は救助に勤しんでいる
震源地が村から少し離れた
新樹として崇められている大樹付近
だっていうから縁起が悪い事この上ない
できれば早く
大樹が無事かどうか確認したいんだけど
なんせこの村の平均寿命が高いから
お年寄りの安否を確認すんので精一杯
次は、この村長の家か・・・・
「村長ぉー?大丈夫ですかぁ?」
しばらくの沈黙の後
わざわざ玄関まできてくれた村長は
右足を引きずって出て来た
「足、ケガしました?」
「あぁ・・・昨日の地震でちょっとな」
こういう時、治癒の魔法を
習得してない事が悔やまれる
「治せなくて申し訳ないです」
「そんな事はいいんだがなぁ
今、足がこれだろう?ワシの代わりに
大樹の様子を見て来てくれんか?」
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