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俺の前を歩いていたバンビが
ゆっくりと立ち止まる
その奥には・・・・・・大樹
木々が少し拓けた所に
猛々しく、だけどどこか優雅に
そびえ立つ大樹は以前と変わらず
そこに存在していた
「なんだ・・・・無事じゃんか」
一応、根本まで行っておくか
一歩一歩、足を進めて大樹に近付くと
前まではなかったものを見つけた
「・・・・・・・・・・人?」
そこにいたのは
大樹の幹にもたれかかって
座っている少年
もっとよく見ようと近付く
男にしては少し襟足が長い
キレイなエメラルドグリーンの髪の毛
俯いてるがために垂れた長い前髪の
隙間から覗く長いまつげ
座っていても、長いんだろうなぁ
と、思わせるスラリと長い足
閉じられた瞼の奥には
どんな瞳が秘められているんだろう?
別に俺はソッチの趣味はないけど
それでも、美少年だと思わずには
いられないほどキレイな少年
この世のものとは思えなかった
こんなトコで、どうしたんだろ?
目を閉じているから寝てるのかと
思い、軽くゆさぶってみる
が、起きる気配は一向にない
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