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また、朝までの仕事。
時計は午前3時をさしている。
店員は私と白井とゆう男。
優しくて、気さくで、いい人だとみんな言う。
けど、私にとってはどうでもいい人。
関わる必要も、世界も違うような人。
ただ平凡なだけの人。
「神崎さん…仮眠とります…?こっくりしてますよ…?」
肩を揺さぶられて、気分を害するなとか心中文句を言っていたら上からかけられたのはそんな声。
どこか、心配しているようで気持ち悪い。
ふ…と顔を上げて左右に緩く首をふると「そうですか?」とか「辛くないですか?」意味も無く話しかけてくる。
普通の女とゆうのは、こうゆうのに弱いと何かで見た。
けど、私は普通の人ではない。
殺人鬼…いや、もしかしたら人ではないのかも知れない。
そんな私に恋心とか思いやりとかゆうものはでるはずも無くただ苛々とするだけ。
五月蝿いのは嫌いなので、こう話かけられると腹の底から何かがふつふつと沸いてくる。
「神崎さん?本当に大丈夫ですか…?ぼーっとしてますけど…」
あーあー
そんなに言われなくてもぼーっとしているのは元々。
ガキンチョは何処かに消えてよ。
私より年下はガキンチョ。
いつの間になついたんだろう。
この犬っころみたいな人間は。
毎日メールや電話がくるし、ほとんど毎日ここで会うというのに。
心休まることがほんとにない。
暇潰しも出来ないまま時間はたっているし。
母にもあれから会えていない。
何処に消えたのやら。
「あの…本当に…」
いつまでも、私の心配をして五月蝿いので立ち上った。
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