No.1 プロローグ

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けたたましく鳴り響く音。 眠い目を擦り、手探りで音源をシャットアウト。 ―――二度目の騒音。 今度は近くまで寄せてスイッチを押す。 ―――三度目の騒音。 朦朧とした意識で時計を…… 『………寝過ごしたああァッ!?』 とっさにベッドから飛び降りる。 起床数秒でコンタクト装着、パンを銜えて着替え! すかさず歯ブラシを片手にドライヤーで寝癖を整える。 パンを食べ終わった直後に歯磨きを開始し、準備完了! 今日もぎりぎり間に合いそう。 『おっせーよ』 『待っててなんて言ってないし』 玄関には幼馴染のコウスケが立っていた。 習慣なんだけどね。 『3回目のアラームから数分でよく準備できるな。お前本当に女か?』 『いつから待ってんのよ』 ストーカーかっ!という言葉をぐっと飲み込む。 『ほら行くぞ』 チャリの荷台に乗ると勢いよく 走っていった。 今日から夏休みまで長いなぁ。 そんなことを考えていた始業式。 毎朝こんなスタンスだった。
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