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「あんた、インセンディア家の力も知らないの!?あんまり調子に乗ってると、泣かすわよ!?」
「家の力に頼らなきゃ何も出来ない臆病者は、大人しく深窓の令嬢でもやってればいいだろう!ああ、それも性格的に無理か!向いてねぇことばっかだなあ、おい!ハッハハー!」
「……貴族の力を思い知らせてやるわ、農民風情が!」
「貴族とか農民とか身分の話は関係無いだろ!俺は!お前が!嫌い、だ!」
「…………ッ!」
フレミィが何かを言いかけて止めたことで、口論に終止符が打たれた。
「何故貴方如きを相手に熱くなっているのかしら。時間の無駄でしたね。失礼」
感情の感じられない声で言い残し、彼女はその場を立ち去る。……まあ、ソルムからは普通にまだ見えるのだが。
これは余談だが、シルフェはソルムが外に逃げた時、フレミィの魔法が解けたところから悠々と離脱。さっさと女子寮への道を歩んでいた。
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