仲裁は友人が

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† † † 深夜にもなると、パーティーを続けるのも不可能になる。 寮長に追われ、女性陣は女子寮に戻っていった。寮長が現れた瞬間、俺とシルフェの動きが固まったのは内緒だ。 どさくさに紛れて逃げ出したシルフェ達に、後片付けを手伝わせることは不可能で、一人黙々と掃除に追われる。部屋の場所を聞くのを忘れていたことが悔やまれる。 退屈凌ぎに、今日の出来事を振り返る。 早朝に散歩に出かけ、シルフェのせいで寮長に叱られる羽目になった。お陰で入学式にも出られず、クラスでは晒し者となってしまった。 その後、さっさと逃げようとすると、シルフェに捕まってフレミィに殺されかけた。その時の第一印象は、本当に最悪だった。 帰り際にはルーティスに攻撃されて、ルメアとも出会って、何時の間にかパーティーすることになった。 いざパーティーになってみると、知らない女子がいてちょっと驚いたりした。 ラクスは人見知りらしいから、これから少しずつ仲良くなれることを期待するとしよう。 料理に関してはお嬢様方が作って、かなり美味いものを作ってくれた。俺の好みだと、悔しいけどフレミィが一番だった。 シルフェ達の好きな人も知ったし、フレミィのことも、まあ、嫌いではなくなった。 こうして並べてみると、結構色々あるもので、一つ一つ回想していると掃除も終わっていた。 さっさとシャワーを浴びて寝るとしよう。 ……明日には、フレミィの態度がもう少し軟化することを祈るとしよう。
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