479人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
「あー、どうしよう……」
「大丈夫だ!ルメアは悪いやつじゃないし、フレミィだって恥ずかしがって尖った態度を取るかもしれないけど、良い奴だから!」
はあ、心配だ……。と言うか、あいつらは俺の寝室で何の話をしているんだろうな?
予想してみよう。
………………………………。何も思いつかない。ちょっと、本気で気になってきた。
「俺が聞いてこようか?」
「頼んだ。…………お前、どうやって入った?」
「ルーティスが入れてくれた」
ルーティスうううぅぅぅぅぅ!?何でシルフェ入れてるのかなあ!?せっかく追い出したのにっ!
任せとけって、と言ってシルフェが寝室の扉に張り付く。まあいい。ここは犠牲になってもらうとしよう。
シルフェが扉に耳を押し付けて中の話を聞こうとして、すぐに首を傾げた。何も聞こえなかったのだろうか?……何だか、今すぐそこを離れた方が良い気がしてきた。
「シルフェ、離れた方が良いと思う」
「あ?何の話か気にならないのか?」
「いや、気になるけど……。ああ、もういいや。好きにしろ」
「ああ、好きにするさ。静かにしてぼふぉっ!?」
あ、扉開いた。少し離れていたシルフェの顔面を思い切り叩いて、扉が戻る。若干見えたルメアが苛立たしげにもう一度思いっきり開ける。
グォッ!?と苦痛と苦悶の声を漏らしながら廊下を転がる。
それを横目に、出てきたルメアとフレミィがこちらに向かってくる。
ルメアは何故か肌が艶々している。フレミィは顔が赤いが、若干疲れている気がする。
「疲れてるみたいだけど、大丈夫か?」
顔が赤いし、新学期早々風邪か?
最初のコメントを投稿しよう!