第3話
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ジレンマに苛まれながら白藤を抱いたある夜、いつものように彼の寝顔を眺めていた。 彼の口元がもぞもぞ動く。 「…ぅ……だ…」 「寝言…か?」 白藤の口元に耳を近付ける。 今度ははっきりと聞こえた。 「りゅう…やだ…」 眉根を寄せ、苦しそうに白藤の口から紡ぎ出されたその言葉は、そのまま秋田の中で凝った。
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