遠き日の記憶

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孝は悠子に話が長くなる為座るようにいうとゆっくりと全容を話出した 「3日前だったかな。学校行くのダルくてさここで昼寝してたんだよ。そしたらなんて言っていいかわかんねぇんだけど自分じゃ無い何かが自分の中に入ってきたてか。そんで夢を見たんだスッゲェリアルでさ俺なんか杖みたいな物持ってほら黒魔術だっけ? そんな感じの事してて薬みたいな物作ってた。そこにスッゲェ綺麗な女の人が来てさ」 「アテナ?」 「そう俺そう呼んでたしなんか知恵の実とかいうのくれてそれを作ってた薬に入れたんだ。夢はそこで終わったけどさその日からほら」 孝は右手にしていた時計を外し悠子の前に右手を差し出す。 差し出された孝の右手首には紫色の蛇のタトゥーの様な物が描かれている。 「起きたらこのタトゥーが?」 「あぁ最初は細い蛇だったのに今じゃ倍以上の太さになってる」 悠子は難しい顔をしながらこう言った 「輪廻は輪廻でももしかしたら神と人間で輪廻転生してるのかも……実は私もね」 そう言うと悠子はおもむろにブラウスのボタンを外し始めた 「ば、バカ!! 何してんだよ!!」 「何変な期待してるのよ……見てほら谷間の所」 「後で怒んねーだろうな……あれ? 太陽かこれ?」 「そう。私の場合は夢は見なかったけど、ある日突然現れたの」 悠子はボタンを閉めながらそう言った。 「なら悠子はアテナって事だよな?」 「多分そうね孝は蛇、魔術、杖、知恵となるときっとアスクレピオスだと思う」 「アスクレピオスって?」 「医学の神で星座だと蛇使い」 「だから蛇のタトゥーなのか」 「でも何故こんなタトゥーがいきなり現れたのかね」 「なんか意味はあんだろうけど、特にこれといって何も変わらねーし」 「何か特別な事が起こる予兆?」 その時一人の女性が階段を登り終えて二人に近付いて来る。 黒の大きな帽子に黒いドレスという怪しくない訳が無い服装でその女性は迷い無く二人の方へと近づく。 二人はただならぬ怪しさに身動きが取れないでいた。
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