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「見てばっか‥?」
俺が時々瑠樺さんを見てたのは自覚してたけど、瑠樺さんも俺の事見てる?
「何があったかは知らないけど、子供じみた喧嘩は止めなよ?」
「…別に喧嘩なんか」
「俺等が気付いてないって思ってんの?隠せてないんだよ、黄泉も瑠樺さんも」
世話が焼ける‥とブツブツ言いながら、咲人は俺の頭をポンって撫でて離れていった。
俺はただただ、緩みそうな涙腺を引き締めるよう天井を睨み付けてた。
――――ピンポーン…
…ちゃんと話し合わないと。
俺と瑠樺さんの事だし…、これ以上みんなにも心配させないようにでもあるから。
――――ピンポーン…
二度目。
多分今日は瑠樺さんの彼女が来てるんだろうな。
インターホンを押す度、心臓が跳ねた。
四度目のチャイムを鳴らそうと指を伸ばした瞬間、目の前のドアが開けられた。
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