一時の至福(咲×柩/甘)

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    「ひつ」     俺がそう呼べば、ソファーへ寝そべる俺の隣でギターのコード練習していた柩が顔をあげる。   「どしたの、咲人」   「いや、何となく呼んでみた」   理由になっていないであろう答えに可愛らしく笑う君。   今日は久々のまとまったオフな訳で、つまりは柩と二人だけで過ごすのも久し振り。   話したい事いっぱいあったんだけど、あっちはギターに集中してるしで。 俺はそんな柩の姿を眺めていた訳だ。   「…ねぇ、ひつ」   「だからどうしたんだって」   「…………好きだよ」     何となくだった。   何でこんな事言ってるのか、自分でびっくりした位で。 君の驚いた顔に余計羞恥心が芽生える。   「いや‥何となくさ」 気まずくて、二人の間に沈黙が生まれてしまった…。
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