3人が本棚に入れています
本棚に追加
亜紀が新入社員の時、先輩に連れていかれた取引先で寛に出会った。
寛はその時33歳で、バイタリティーがあふれ魅力的だった。
何度か顔をあわせているうちに、亜紀の方から気持ちを伝えた。亜紀はもちろん寛が結婚していたことは知っていたが、そんなにハマることはないと鷹をくくっていた。
付き合い始めると、寛は最高だった。
会話も、セックスも無言の時間さえ全てが刺激的だった。たまに子供扱いされるのも嬉しかった。
いつの間にか、軽い恋愛のつもりが、亜紀にとって寛はなくてはならないものになっていた。
ただ、最高の恋愛をしていても孤独な時間や将来のことを考える時は不安が襲いかかる。その不安が嫉妬や憎しみになり、寛にあたってしまう。その後には、とてつもない自己嫌悪がやってくる…。
亜紀は自分の気持ちをもて余していた。
最初のコメントを投稿しよう!