僕の罪…彼女の嘘…上巻

出会い

すぐに決まるであろうと思っていた仕事も、簡単には決まらず焦る俺…

すがる気持ちで職安へ。

若いからなのか馬鹿なだけなのか、閲覧する項目は給料と休日欄のみ。

土日祝休み、手取り１８万以上の数社を選び受付へ…

『こちらの会社は次の土曜日○○会館で合同面接をされるようですが参加されますか？』

と受付のおばさんが言う。

｢はい。お願いします。｣

俺はすぐにおばさんに返事をした。

とりあえず、彼女だけが仕事をこなし、自分は定職についていない現実から一刻も早く抜けだしたかった。

予定の合同面接の日。
俺は一つの企業にしぼり、話を聞きに行った。

面接とは名ばかりで、実際には新たに面接を行う為の顔合わせのようなものだったが、その中でも俺は手応えを感じていた。