僕は執事

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生徒達が自分に注目しているのを確認して先生は話し始める。 「俺がこのAクラスの担任の大道寺充(ダイドウジミツル)だ。専門は護身術と数学だ。」 その言葉に僕は無意識に眉をピクリとした。 (護身術ね。なるほど少しは出来るようだな) 僕が注意しなくてはと思っていると先生は続けて話始めた。 「まずは自己紹介からだな。廊下の一番前から行け。」 そう言って教卓横の椅子に座った。 廊下の前から次々に自己紹介が始まった。 僕は1人1人を注視しながら記憶していく。 「中条則子バレー部。運動大好きです。よろしく!」 相変わらず元気に自己紹介してる様子に僕は口元を僅かに歪めた。 「山名宗太(ヤマナソウタ)サッカー大好き!仲良くしてくれよな!楽しいクラスにしようぜ!」 光を放ちそうな白い歯を煌かせて言う様子にクラスの女子生徒の数人がため息をついた。
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