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チームの懸念は、1つ。 花が咲いたのだから、いずれ受粉して増殖していくのでは?と言う事である。 1時間ほど経過した後、1台の高所作業車が到着した。 野田自ら乗り込み花の元へ向かった。 実際に近くで見てみると、花はまだ開花していない事が分かった。 くちばしの様に見えたのは、花びらがひねった状態で絡み合っていた為であった。 野田は、花粉の採取を諦めて花びらの組織を調べる為、ナイフで1枚の花びらの一部を切り取った。 葉の部分も採取し、一旦戻った野田は分析の為、現場を離れる事にした。 成長の早さから考えると、研究室に戻っている間に開花し、何か予想もしない事が起こるかもしれない。 しかし、一刻も早く正体を突き止めたいと言う気持ちが強かった。
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