外伝その壱。

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初めにはっきり言っておくが、これは決して負け惜しみではない。 知性が高い即ち勉強が出来る、はたまた勉強が出来る即ち頭が良い――なんて事は無い、と。 たとえ知能指数が二百を超えていたとしても、原始人が現代数学の難問を解けるか? たとえ試験で毎回毎回満点を取れたとしても、自力では何一つ出来ないで、挙げ句の果てに『習ってないから』と怒るのは頭が良い人間のする事か? 要するに、所詮は勉学も判断基準の一つでしかないのだ。とは言え努力次第では容易ではなくとも結果が出る勉学は、その人間が積み重ねてきた努力の証明となり得る。 この点から見れば、将来その知識を使うかどうかは問題では無いとも言える為、学業は退屈ではあっても、無駄と断ずるのは愚かだ。 だからそう、俺――『切断の幻影』が耐え忍んでいる現在の状況だって無駄ではない筈なの……だが。 「ぐー……んごっ…………」 教師役一名、就寝中。 「コレがああなってそうしてこうなるから、こう!」 二人目、超抽象的かつ超突飛。 「さあ、僕様をよく見て!穴が空く程にじっくりと! さあ、さあ、さあ!!」 三人目、何故か上半身裸。 「……で、ここの文で文頭の主張を否定してるから、この選択肢も有り得ないわね。 となると消去法で答えは一つ、ってなるのよ」 四人目、先ずは文字の読み書きを教えて下さい。
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