2926人が本棚に入れています
本棚に追加
/2148ページ
ペーターは下の町まで降りていくと、
いろんな家の牛小屋に、
連れて来た牛を3頭ずつぐらい引き入れていく。
ペーターが牛を間違えることもないし、
牛が間違えて入ることもないのだ。
ぜんぶの牛を小屋に入れたころには、町の奥まで来ていて、辺りは暗くなっていた。
ペーターは私の手を引いて、もと来た道を戻り始めた。
暗い山道は、私にはさっぱりわからなかった。
道の両側には崖もあれば小川もあるはずだった。
私には何も見えなかったのに、ペーターはまるで見えているかのように速足で歩いた。
最初のコメントを投稿しよう!