帰国

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ペーターは下の町まで降りていくと、 いろんな家の牛小屋に、 連れて来た牛を3頭ずつぐらい引き入れていく。 ペーターが牛を間違えることもないし、 牛が間違えて入ることもないのだ。 ぜんぶの牛を小屋に入れたころには、町の奥まで来ていて、辺りは暗くなっていた。 ペーターは私の手を引いて、もと来た道を戻り始めた。 暗い山道は、私にはさっぱりわからなかった。 道の両側には崖もあれば小川もあるはずだった。 私には何も見えなかったのに、ペーターはまるで見えているかのように速足で歩いた。
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