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私はきんちゃんにしがみついて泣いた。
胸にしまっておくことが多すぎて耐えきれなかった。
口に出してしまいたかった。
だけどきんちゃんの驚く顔を想像すると話す勇気が出なかった。
「泣き虫さんだなぁメイは」
きんちゃんは私を抱き上げて左右に振り回しながら言った。
結局私はきんちゃんに何も言えなかった。
学校にも行かずにきんちゃんの側をうろうろしていた。
きんちゃんは困ったような顔をしながらも、一緒に遊んでくれた。
そして冬になった。
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