おいてきぼり

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車は戻って来なかった。 待ってたのは、 きっと数分だけど、 私には何時間にも思えた。 どうして 私を置いて なにも言わずに 行っちゃったんだろう… なにか用事があったんだ、とか きっと冗談だ、とか そう思い込むには、 私はあまりにも 大きくなりすぎていた。 しかし、事態を理解するには 私はあまりにも おさなすぎた。 わけがわからないまま私は、 短い草に埋まる 自分の足を ただ見つめながら 立ち尽くしていた。
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