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車は戻って来なかった。
待ってたのは、
きっと数分だけど、
私には何時間にも思えた。
どうして
私を置いて
なにも言わずに
行っちゃったんだろう…
なにか用事があったんだ、とか
きっと冗談だ、とか
そう思い込むには、
私はあまりにも
大きくなりすぎていた。
しかし、事態を理解するには
私はあまりにも
おさなすぎた。
わけがわからないまま私は、
短い草に埋まる
自分の足を
ただ見つめながら
立ち尽くしていた。
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